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春を集めたような匂いが高くとられた窓から入ってきた

 

それはどこの話かというと、会社のトイレの話。

 

理由は知らないけれど、高くとられた窓から入ってくる風はいつも、手ぶらではやってこない。

 

あるときは、懐かしい母の香水の香り、あるときは四季折々の植物の香り、そしてあるときは。

 

建物と建物の間に渡された廊下のあたりで、風が舞うのだろう。