固い殻を砕く

 

ダークサイドを書こう。

 

よっちゃんが生まれてきたことは、僕にとっては、これまで守ってきた自分のペースの穏やかな生活にとって、ある意味では脅威に近い。

 

だけど、”今のところ”、僕の心の殻を砕くほどの力はない。

僕の心は、それを力任せに跳ね返している。

もちろん、そのちからは目に見えないところで働いている。

力任せに、と言ったのは、結果的にそれをうまく表現することが今はできないから。

その証拠に、僕は彼の命を慈しみ、彼を愛している。

 

言い換えると、僕の心とよっちゃんの存在は調和できずにいる。

雨が地表にしみ込むようにはいかない。だから僕の心は芽を出さないでいる。

 

よっちゃんの存在は、いつか僕にとってもっと強い力を持つだろう。

僕がこのまま殻を強くし続ければし続けるほど、砕かれたときの衝撃は大きい。

そして、言うまでもなく、よっちゃんは育っていく。

僕はその突然の衝撃に耐えられるだろうか。

あるいは、破壊されてしまうのだろうか。

 

殻が無残に砕かれた時、生身の僕はとても耐えられないだろう。

 

僕が置かれている状況は、数百年の歴史の中で作家たちが語ってきた壁とそれにあたって砕ける生卵の物語とは、直接の関係はない。

 

だけど、僕を覆う殻はまぎれもない”壁”であり、

よっちゃんの存在や、生まれて数ヶ月も今彼が僕に投げかける微笑みはまぎれもない生卵だ。

 

この関係性(もしくはメタファー)を文章として整理するのは、

また今度の機会にしなければならない。もうすぐ始業だ。

 

もしかしたらなんの関係もないかもしれないそれらの事柄を、

僕はもう少し深く考えてみる価値があると信じている。

 

僕をこの世につなぎとめる、今のところ唯一の手段だから。