孤独のいれもの

 

約20年を経て、孤独の所在は、僕と言う人間(個)の中から、家族の中へと帰るだろう。

 

とはいえ、そこは20年前とはまったく別の場所であり、当時の名残はない。

 

その中は白い壁紙が全てを覆い、外にはびっしり生えそろった繊毛をぞわぞわと動かす虫たちが巣食う真四角の庭に囲まれている。

 

水は外へは流れない。

 

あらゆるものが例外なく四角に切り取られて隙間が無い。

 

あるいは隙間しかない。